【カパルア(米ハワイ州)=帯津智昭】米男子ゴルフの今季開幕戦、ザ・セントリーは5日、ハワイ州カパルアのプランテーション・コース(パー73)で最終ラウンドが行われ、松山英樹が米ツアー新記録となる通算35アンダーで優勝し、11勝目を挙げた。賞金360万ドル(約5億6500万円)を獲得した。2位と1打差の首位から出た松山は1イーグル、7バーディー、1ボギーでスコアを伸ばし、同組で回った2位スタートのコリン・モリカワ(米)を突き放した。
米ツアー11勝目を挙げた松山英樹=AP
2位のモリカワを、早々に突き放す鮮やかな一打だった。松山が3番パー4でチップインイーグルを決め、一気に流れをつかんだ。
ピンまで107ヤードのフェアウェーからの第2打。高く上がった球はグリーンで弾んで転がり、カップに吸い込まれた。ギャラリーの大歓声と拍手がわき起こり、松山も驚いたような表情を見せ、早藤将太キャディーとグータッチをして喜んだ。
今大会からシャフトが中央に取り付けられたパターで臨んでいるグリーン上でも圧巻のプレー。11番で約9・3メートル、12番では約6・6メートルを沈め、連続バーディーを奪った。終盤はモリカワの追い上げを振り切った。
昨季は2勝を挙げて米ツアー10勝に到達し、パリ五輪では日本男子初となる銅メダルを獲得した32歳。「ここでいつか勝ちたいと思っていた。すごくうれしい」。米ツアー12季目を最高の形でスタートさせた。(帯津智昭)